実用新案の意味って?

query_builder 2021/08/11
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実用新案制度についてよく質問を受けますので、簡単に説明させて頂きます。


特許が”発明”の保護を目的としているのに対し、実用新案は”考案”の保護を目的としています。


考案という言葉には余り馴染みがないかもしれませんが、平たく言えば”発明ほど高度でないアイデア”のことを指します。


実用新案制度は、この考案を無審査で登録することができる制度であり、特許出願及び審査請求を行うよりも安い費用で登録することができます。


そのため、「特許は敷居が高そうだから、実用新案登録にしよう」という考えになりやすいです。


しかしながら、そこの実用新案制度の大きな落とし穴があります。

結論から言えば、実用新案制度は極めてハイリスクローリターンなものであり、お勧めできません。これについては、おそらくどの特許事務所も同じような見解でしょう。


その最大の理由としては、実用新案では、アイデアが無審査で登録されるものの、その後第三者が同じ製品を販売した場合に、そのままでは権利行使や警告を行うことができず、「実用新案技術評価書」を特許庁に請求する必要があるということです。


そして、この実用新案技術評価書は、簡単にもらえるものではなく、特許庁においてアイデアの新規性・進歩性の審査が行われたうえでもらえるかどうかが決まります。


そのため、以下のようなケースが起こり得ます。

「良いアイデアを閃いた!」

「特許を取れる程のものではないから実用新案登録にしよう」

「第三者が同じような製品を販売している。権利行使(警告)をするために特許庁に実用新案技術評価書を請求しよう」

「進歩性がなく実用新案技術評価書をもらえなかったから権利行使(警告)できない。。。実用新案登録の意味って?。。。」


しかも、実用新案登録までは安い費用でできますが、実用新案技術評価書を請求するとなると、特許出願及び審査請求をした場合と費用が変わりません


以上のことから、パテントレヴでは、実用新案ではなく特許出願をお勧めしております。


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